Friday, December 01, 2017 10:08 AM

北朝鮮ICBM来年配備も 全米に核運搬可能と専門家

 米ミサイル専門家のマイケル・エレマン氏は11月30日、北朝鮮が公開した新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」の発射映像や写真に基づき、重さ1000キロの核弾頭を搭載して米全土に到達可能だとの分析を発表した。今後4〜6カ月内に通常軌道での発射実験を複数回行い、来年中にも実戦配備を宣言する可能性があると警告している。

 米ジョンズ・ホプキンズ大の北朝鮮分析サイト「38ノース」に掲載した報告書によると、火星15は液体燃料を使用。1段目のエンジンは7月に2回発射したICBM「火星14」に使用されているものと外見がよく似たエンジンを2基束ねており、旧ソ連製に酷似している。北朝鮮はほぼ間違いなく重さ700キロより軽い核弾頭を開発済みで、火星15であれば運搬が可能だと指摘、「米国を攻撃できる能力の重大な進展」だとした。

 ただ、弾頭の大気圏再突入技術や標的を精密に攻撃できる能力を確認するには、日本海に発射した11月29日のように高く打ち上げるロフテッド軌道ではなく、標準的な軌道による発射実験をさらに複数回実施する必要があると指摘した。この場合、日本上空を通過して太平洋に落下するコースになる可能性が高い。(共同)