Wednesday, December 06, 2017 10:29 AM

尖閣衝突回避で大筋合意 外務省「前向きな進展」

 日本外務省は6日、中国との間で海洋問題を議論する「高級事務レベル海洋協議」で、沖縄県・尖閣諸島などを巡る東シナ海での偶発的衝突回避に向け、防衛当局間で設置する「海空連絡メカニズム」に関し「構築および運用開始に前向きな進展を得た」と発表した。日中関係筋によると、協議では大筋合意に至っており、日本政府関係者は「障害はなくなりつつある」と正式合意に意欲を示した。来年中にも運用が始まる見込みだ。

 自衛隊と中国軍が接近時の連絡方法などをあらかじめ定め、衝突を防ぐ仕組み。日中間の最大懸念の一つである尖閣を巡る緊張緩和に大きく動きだすことになり、兆しが見え始めた両国の関係改善の流れが加速する。

 海洋協議ではこの他、東シナ海のガス田共同開発に関する「2008年合意」に関しても、意思疎通を強化することで一致した。日本側は共同開発に必要な条約締結交渉の再開などを求めたとみられる。(共同)