Friday, December 15, 2017 10:45 AM

ロシア前経済発展相に禁錮8年 大統領側近関与の収賄事件

 モスクワの裁判所は15日、巨額の収賄罪で昨年11月に訴追されたロシア前経済発展相のウリュカエフ被告に禁錮8年、罰金1億3000万ルーブル(約2億5000万円)の実刑判決を言い渡した。被告は拘束されるまで、安倍政権が進める対ロ経済協力協議でロシア側の責任者だった。

 国営石油最大手ロスネフチ社長で、プーチン大統領の最側近の一人とも目されるセチン氏から昨年11月に電話で呼び出された被告は、同氏から200万ドル(約2億2000万円)入りのかばんを受領。部屋を出た直後に治安機関に拘束された。

 被告は公判で、中身はワインと言われセチン氏からかばんを受け取ったと主張。政財界ではるかに格上の重鎮セチン氏への賄賂要求自体が「ばかげている」とし、事件はセチン氏らの謀略だと主張し無実を訴えていた。セチン氏は裁判所からの数度の出廷要請にも応じていなかった。(共同)