Friday, January 05, 2018 10:30 AM

サンマ、半世紀ぶり不漁 17年、海流変化で30%減

 全国さんま棒受網漁業協同組合(東京)は5日、全国のサンマの水揚げ量が2017年は前年比30%減の7万7169トンだったと発表した。組合に残る資料では、約5万2000トンだった1969年以来ほぼ半世紀ぶりの低水準だった。太平洋でサンマの量が少なくなった可能性がある。海流変化の影響も加わって、日本近海に群れが集まらなかったとみられる。

 品薄になって生鮮品が値上がりし、缶詰など加工品の価格にも波及した。組合の担当者は「高値による消費者のサンマ離れや加工業者の経営不振が心配だ」と話した。

 水揚げが最も多い北海道根室市の花咲港は23%減の2万7237トン、北海道全体では29%減の3万6378トンだった。岩手県の大船渡港は20%減の1万1088トン、宮城県の気仙沼港は28%減の9676トンなどと軒並み落ち込んだ。茨城県は増加傾向だった。(共同)