Monday, April 23, 2018 10:22 AM

ソニー、カーネギー・メロン大とロボット開発へ

 ソニーは米子会社ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカを通じ、人工知能(AI)とロボットに関する研究・開発契約をカーネギー・メロン大学(CMU)と締結した。

 ソニーによると、両者は最初の計画として、複雑で多様な調理と美しい盛り付け、さらに配膳ができるロボットの開発に取り組む。研究資金はソニーが負担する。両者は狭い場所でも動くロボットを開発し、最終的に幅広い用途や業界向けに応用する方針。応用範囲としては、繊細で不定形の素材を扱ったり、家事や小規模事業主の業務を実行したりする自動化機械を想定している。

 調理と配膳については、食事制限の有無や入手可能の食材を含め、利用者の必要に応じて献立と調理方法を調整できるロボットが想定される。家庭だけでなく業務用の配膳に対応できる機能も視野に入っている。

 共同研究では、AIが食事制限や健康管理、手元にある食材といった条件や要素を基にメニューを考える。研究はペンシルベニア州ピッツバーグにあるCMUコンピュータ学部を拠点とし、ロボット学と機械学習分野の教職員および学生が開発に協力する。

 ソニーの北野宏明執行役員コーポレートエグゼクティブが、計画全体の責任者に就任する。同氏によると、研究成果を応用した製品を5年以内に商品化したい考えだ。

 ソニーは、CMUの人工知能およびロボット関連の研究・開発と新興企業に対し、自社の新興企業育成制度「シード・アクセラレーション・プログラム(SAP=Seed Acceleration Program)」とベンチャー・キャピタル基金「ソニー・イノベーション・ファンド」を通じた支援を継続する。