Monday, April 30, 2018 9:38 AM

米ドライバーの3分の2が「ながら運転」

 運転中の携帯電話使用が頻度、時間ともに増加していることが、自動車保険会社や配車サービス業者向けに運転中の電話使用状況を調査しているゼンドライブ(Zendrive、カリフォルニア州)のまとめで分かった。

 ブルームバーグ通信によると、最新調査は2017年12月〜18年2月に米国内のドライバー450万人を対象に行われ、前年同期と比較した。対象者の走行距離は合計で71億マイルに上った。

 この結果、約3分の2のドライバーが1日に1回以上、運転中に携帯電話を使っていることが分かった。平均使用時間は約4分で、前年同期より5%長かった。ゼンドライブ創設者のジョナサン・マトス氏は「長い時間ではないように思えるかもしれないが、(他車のドライバーなど)路上にいる人の数を考えれば10秒でも非常に長い」と指摘する。

 電話の使用は、運転中のハンドヘルド(手に持って使う)電話の使用を禁じている14州を含めて全米で大幅に増えており、特に17年に規制が厳格化され携帯電話の使用はハンズフリー(両手が使える)型だけになったカリフォルニア(54.2%増)、オレゴン(42%増)、ワシントン(37.4%増)では運転時間に占める電話の使用時間が激増。減少したのはバーモント(11.9%減)だけだった。

 電話の使用率が最も高かった州はミシシッピとロードアイランドで、運転時間全体のほぼ8%で電話を使っていた。ロードアイランドはこの夏、ハンズフリーだけに規制強化されるため、その後どうなるか注目される。

 全体的に電話の使用が最も増える時間帯は午後4時ごろで、ドライバーの4分の3が電話の画面を見ており、道が混む時間を避けながら電話で仕事を終わらせようとしている可能性がある。夜間は使用が減るが、午前零時前に電話する人は1回当たり4分以上と最も長く話す傾向にあった。

 また、アップルの「アイフォーン」を使っているドライバーは、使用の頻度、時間ともにアンドロイド系の電話を使っている人を大幅に上回った。

 希望が持てる結果の1つは、走り始めに電話を使う人が多い点。情報のやりとりを終わらせて運転に集中しようとしていることがうかがわれ、一歩踏み込んで運転を始める前に画面操作を終わらせるよう呼びかけるキャンペーンを展開すれば、効果が生まれる可能性がある。