Wednesday, May 30, 2018 10:18 AM

モービルアイの自動運転車、実演走行中に信号無視

 半導体大手インテル傘下の運転支援ソフト開発企業モービルアイ(Mobileye、イスラエル)は、自動運転技術を独自開発すると発表した。先行する他社と違ってレーザーやレーダーを使わないのが特徴というが、最近エルサレム市内で行なった試作車の公開実験で、車が赤信号を無視して交差点を通過するという問題が起きた。

 ブルームバーグ通信によると、4月に行われた実験では、混雑するエルサレムの道路をカメラだけ搭載した車両が問題なく走行する様子をビジネスウィークの記者らが確認していた。ところが5月半ばに開かれたメディア向けイベントでは、地元テレビ局「チャンネル10」の用カメラを複数搭載した車両が、モービルアイ本社の車庫から出た後、400メートルほど先の交差点が赤信号だったにもかかわらず無視して通過した。けが人はなかったが、緊急時に補助するはずのドライバーは運転に介入せず、車を走らせ続けた。

 この問題についてモービルアイのアムノン・シャシュアCEOは、テレビ局のカメラの無線送信機が電磁干渉を起こし、信号機からの信号が妨害されたと説明した。車載カメラは正確に信号機が赤と認識したものの、車両はその情報を無視し、通信信号に頼って走行を続けたという。「非常に特殊な状況で、われわれはこの種の事態を予期したことがなかった」

 シャシュア氏は、将来このような事故が起きないよう、ハードウエアを改良して車載コンピューターを電磁干渉から防ぐと語った。モービルアイは引き続きエルサレム市内で車両群を走らせており、自動車メーカーからの苦情はないという。

 モービルアイは2017年、インテルに150億ドルで買収された。同社の技術はBMWやFCAの自動運転車に使われる予定。モービルアイは、今の試作車ではレーザーやレーダーを使っていないが、カメラだけで自動運転が可能だと証明されれば、重複的な装備としてそれらを追加する計画だという。

 交通信号は、自動運転車開発に取り組む企業の悩みの種となっている。16年末には、ウーバーがサンフランシスコで無人車両の公道実験を始めた直後、赤信号を無視する様子がカメラに捕らえられた。

http://www.autonews.com/article/20180521/MOBILITY/305219943/1528