Friday, March 29, 2019 10:20 AM

ハーバーエア、水上飛行機をオール電化へ

 カナダ西部沿岸で水上飛行機を運航するハーバーエア(Harbour Air、ブリティッシュコロンビア州)は、電動航空機メーカーのマグニエックス(MagniX、ワシントン州)と提携し、所有機すべてを電動に改造する計画を発表した。世界初の「オール電化の航空会社」を目指す。

 エレクトレックによると、ハーバーエアが所有する水上飛行機は30機以上。これらのエンジンをマグニエックス製の電動モーター「magni500」(750馬力)に付け替える。

 北米で最多の水上飛行機を運航するハーバーエアは、シアトルやバンクーバー、ビクトリアなどを起点に、カナダと米国の西部各都市をつなぐ12の路線を持つ。年間のフライト数は延べ3万便で、利用者は50万人を超える。

 ハーバーエア創設者でCEOのグレッグ・マクドゥーガル氏は今回の提携について「シープレイン(seaplane=水上飛行機)をイープレイン(ePlane)に変換し、太平洋岸北西部に商用の電動飛行機を飛ばすことに興奮している」と述べた。

 ハーバーエアが使う「デ・ハビランドDHC-2ビーバー」(客席数6)は、電動機に変換される初の水上飛行機になる。ハーバーエアとマグニエックスは電動飛行機の試験を2019年内に開始する予定。

 マグニエックスのローイ・ガンザースキーCEOは「18年の世界のフライトのうち、75%は飛行距離が1000マイル以下だった。この極めて利用頻度が高い中距離路線は、電動航空機にとって非常に大きな可能性になるはずだ。環境に配慮し、先進的な考え方を持つハーバーエアと提携できることをうれしく思う」と語った。