Wednesday, June 19, 2019 10:04 AM

EV用電池の供給計画を調整〜VW、サムスンとの契約危機で

 VWグループは、韓国サムスンSDIから予定通りにEV用バッテリーを確保できない恐れがあるため、総額500億ユーロ(約560億ドル)のバッテリー購入計画の調整を余儀なくされている。

 ブルームバーグ通信が関係者の話として伝えたところによると、サムスンは当初、EV20万台に容量100キロワット時(kWh)のバッテリーパックを搭載できる計20ギガワット時(GWh)超のバッテリー供給に合意していたが、その後の詰めの協議で生産量とスケジュールに関する見解が分かれ、VWは5GWhを下回る量しか確保できていない。

 車に搭載できる安全なバッテリーの生産は、スマートフォンのような小型電子機器向けの電池技術よりはるかに複雑になる。バッテリー生産には限られた生産能力、供給の渋滞、原材料へのアクセス制限といった問題があり、自動車メーカーにとって、増産を計画するEV用に大量のバッテリーを確保することは競争を勝ち抜く上で極めて重要になっている。