Tuesday, June 25, 2019 10:21 AM

ツイート内容分析で市内物流の理解を深める

 パリ国立高等工業学校の研究班は、物流に関する理解を深めるために膨大な量のツイートを分析した結果、雇用に関するものがもっとも多かったと報告した。

 ベンチャービート誌によると、同研究班は、一般市民のツイートを機械学習アルゴリズムで分析し、低排出地区や都市部にある物流センターに関する問題や懸念の傾向を把握することを目指した。

 その研究論文は、「Unsupervised Machine Learning to Analyze City Logistics」という題で最近に発表された。「市内の物流に関する政策を策定するのは、診断や分析、観察を要する複雑な作業だ。同研究では、観察と分析にどのように寄与できるかを調べた」と、論文の共著者は述べている。

 研究班は、機械学習モデルをまず開発してツイッターの投稿を調べ、特定の単語や語句を検出し、内容重複やリンクといった不要コンテントを除外した。そうして抽出したテキストに対して感情分析を行って、ネガティブな感情とポジティブな感情の二極化の度合いを点数化した。

 2007年から2018年に投稿された物流に関係する11万1265件のツイートを分析した結果、もっとも頻出した言葉は「商業運転免許」や「仕事」といった雇用に関連した単語や語句だった。該当ツイートの件数がもっとも多い5大都市圏の一つは、米国のカンザス・シティーだった。

 「市内物流を観察するうえで、ソーシャル・メディアのデータ採掘がどのような利点をもたらせるかを評価するには、あまり理解されていない問題点や盲点を特定することが非常に重要だ」と、研究論文は結論している。

 ツイッター上の会話を分析する試みは、ほかにも行われている。ファスト・フード店のチックフィレ(Chik-fil-A)は、店舗で発生する食中毒の兆候をすばやく検知するためにツイッターを監視している。また、欧州委員会の研究所では、ツイッター利用者からの洪水報告をリアルタイムで理解するための研究を実施した。

https://venturebeat.com/2019/06/20/ai-analyzes-tweets-to-track-conversations-about-city-logistics/