Tuesday, October 29, 2019 10:07 AM

ルノー、燃料電池で電動商用車の航続距離延長

 仏ルノーは、小型電動商用車「カングーZE(KANGOO Z.E.)」と「マスターZE(MASTER Z.E.)」 に水素燃料電池を搭載して航続距離を拡大する。

 グリーンカー・コングレスによると、燃料電池を搭載した「カングーZE Hydrogen」は2019年末、「マスターZE Hydrogen」は20年上半期に発売する予定。

 ルノーはミシュランの子会社シンビオと提携して水素技術を開発しており、14年からテストしている。両モデルは出力10キロワット(kW)の燃料電池レンジエクステンダー(航続距離延長装置)を搭載することで、航続距離が350キロ以上に延びる。また、水素燃料は補給に5〜10分しかかからず、まだ電気自動車(EV)では満たせない長距離走行といった商業的な要件にも対応できる利点がある。

 「マスターZE Hydrogen」は、航続距離が120キロから360キロとこれまでの3倍に延び、バン(2バージョン)とシャーシキャブ(2バージョン)で提供される。 2つの水素タンクは車体の下に設置し、車体の重量は200キロ増えるが、荷台容量は10.8〜20立方メートルと変わらず、汎用性が高まる。

 また「カングーZE Hydrogen」は、航続距離が230キロから370キロに延びて市販の電動バンでは最高となる。重量は110キロ増え、荷台容量は3.9立方メートルで、フランスでは4万8300ユーロ(付加価値税を除く)で販売される予定。

https://www.greencarcongress.com/2019/10/20191023-renault.html