Monday, March 09, 2020 10:29 AM

運転免許返納、最多60万件 75歳以上58%、事故続発で

 2019年の運転免許証の自主返納件数は60万1022件で、前年より17万9832件増えて過去最多を更新したことが9日、警察庁のまとめで分かった。うち75歳以上が35万428件(前年比5万8399件増)で全体の58.3%を占めた。昨年4月に東京・池袋で母子がはねられ死亡するなど高齢運転者の重大事故が相次いだことが影響したとみられる。

 警察庁によると、昨年に75歳以上が過失の最も重い「第1当事者」となった死亡事故は401件発生。75歳以上の免許人口10万人当たりの死亡事故は6.9件だった。75歳未満の3.1件と比べ2倍以上で深刻な状況が続いている。

 政府は返納以外の新たな選択肢として、安全運転サポート車(サポカー)を条件とする限定免許の導入を目指し、道交法改正案を今国会に提出。事故防止策の強化をさらに進める考えだ。(共同)