Tuesday, March 17, 2020 10:05 AM

三菱電機、新しいMEMS式車載ライダー開発

 三菱電機は、水平・垂直の2軸で走査する独自の電磁駆動式MEMS(微小電気機械システム)ミラーを搭載した小型で広い水平視野を持つライダー(光検知・測距装置)を開発した。

 同社のプレスリリースによると、このソリューションは先行車両や歩行者などの距離や形状を高い精度で検知でき、小型化、低コスト化による普及の促進によって、同社は安全な自動運転社会の実現に貢献すると考えている。

 新型ライダーは、独自構造と2軸走査の電磁駆動により広い揺れ幅を実現したMEMSミラーと、光学部品の最適な配置によって広い水平視野角を持つ光送受信機構を実現した。これで高精細な3D(立体)画像を広範囲に取得できるため、先行車、対向車、横断中の歩行者、信号機、交通標識などの路側設備、障害物などを的確に検知できる。

 また、信号処理回路基板と光学系部品の最適な配置によって、ライダーの本体は容積がわずか900cc(108ミリ×105ミリ×96ミリ)に小型化されており、三菱電機は今後、350cc以下の超小型ユニットの開発を目指す。

 同社は2019年2月、濃霧や大雨でも車の周辺を高い精度で検出できる新しいセンシング技術も発表している。

https://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2020/0312.html