Tuesday, April 01, 2025 6:53 AM
ボリンジャーが経営難〜元CEOが提訴、生産は停止中
新興EVメーカーのボリンジャー・モーターズ(Bollinger Motors、ミシガン州)が、経営難に陥っているようだ。
オートモーティブ・ニュースによると、2024年6月に退社した同社創業者で元CEOのロバート・ボリンジャー氏は、3月21日に1000万ドルの返済を求めてボリンジャー社を提訴した。破産管財人を任命して事業を管理し、場合によっては事業を縮小して資産を清算することで全額を支払うよう求めている。
訴訟の中心は、ボリンジャー氏が10月、同社に融資した1000万ドルにある。ミシガン州東部連邦地裁に提出された訴状によると、定期的に利息のみ12万5000ドルの支払いを受けるのが融資の条件だった。
ボリンジャー氏は2月28日、支払期限を迎えた第1回目の利子支払いが3日間の猶予期間内に行われなかったため提訴に踏み切った。訴状によると、同社は全資産を融資の担保に差し出した。氏は3月12日に12万5000ドルの支払いを受けたが、自身と債権者への支払いを確実にするため、裁判所に社の資産を保全する管財人を任命するよう求めている。
訴状によると、ボリンジャー社は債務超過の状態で、請求書の支払いができず、少なくとも2社のサプライヤーから訴えられている。
同社は昨秋以来、自動車受託生産大手ラウシュ(Roush、ミシガン州)の工場でクラス4(中型)電動商用トラック「B4」を約40台製造した。そのうち何台が販売されたかは不明。
24日午前現在、デトロイト近郊のオークパークにあるボリンジャー本社は通常通りの様子だった。従業員が建物に入って行くのが見え、駐車場は満車で、その中には完成したB4が34台、一列に並んでいた。
B4の定価は13万5000ドル。訴状によると、これまでに製造されたトラックの価値は合計で500万ドル以上になる。
現CEOのブライアン・チェンバース氏は、オートモーティブ・ニュースに電子メールで「生産を一時停止していることは認める。ただ進行中の法的問題についてはコメントしないのが当社の方針だ」と述べた。
同社は現在、エンジニアとマーケティング担当者約100人を雇用しており、昨秋の130人から減少している。