Tuesday, June 23, 2020 10:07 AM

ローム、車載パワートレイン向けに第4世代SiC MOSFET開発

 ローム(京都府)は、車載パワートレイン・システムなどに最適な1200ボルト(V)第4世代SiC MOSFETを発表した。

 同社のプレスリリースによると、新しいSiC MOSFETは、高速スイッチング出力で低オン抵抗を実現でき、車載用主機インバーターやスイッチング電源などさまざまなアプリケーションの小型化と消費電力の削減に貢献する。

 主な特長は、トレンチ構造の改善によって業界トップの低オン抵抗を実現し、寄生容量の大幅削減によって低スイッチング損失を実現したこと。同社によると、短絡耐量時間を犠牲にすることなくオン抵抗を従来の製品より40%低減し、ゲート-ドレイン間容量を大幅に削減することでスイッチング損失を従来の製品よりも約50%削減した。

 電気自動車(EV)市場の成長により、より小型で軽量かつ効率的な電気システムが開発されているが、メインインバーターの小型化を図りつつ効率を向上させることが大きな課題となっている。EVの航続距離を改善するため、車載電池の容量は増えており、充電時間の短縮という要求に応えるため高電圧バッテリー(800V)の採用も進んでいる。

https://www.rohm.co.jp/news-detail?news-title=2020-06-17_news_4gsic&defaultGroupId=false&newsCategory=press