Wednesday, July 01, 2020 10:25 AM

アマゾン、航空宇宙業界の顧客開拓を積極化

 アマゾン傘下のクラウド・サービス事業アマゾン・ウェブ・サービシズ(Amazon Web Services=AWS)は、航空宇宙業界の顧客開拓を積極化させている。

 米軍および宇宙開発事業を手がける民間企業による投資は、過去数年にわたって拡大している。航空宇宙局(NASA)や国防総省、ロッキード・マーティン(Lockheed Martin)らがその予算拡大の恩恵を受けている。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、AWSは、航空宇宙開発の予算増による商機拡大を増収につなげるべく、同分野の顧客をさらに増やしたい考えだ。ロッキード・マーティンは、すでにAWSの顧客だ。

 「この業界には、もっと近代化された取り組みへの需要がある」と、AWSの公共部門担当副社長テレサ・カールソン氏は話す。

 AWSは、同市場の開拓努力の一環として、「航空宇宙&衛星ソリューションズ」と呼ばれる部署を新たに立ち上げた。責任者を務めるクリント・クロジアー氏は、米空軍で最近まで少将を務めた人物で、空軍に新設された宇宙軍の計画策定にあたっていた。

 公共分野でのクラウド市場競争は激化しつつある。AWSは2019年に、国防総省の大型契約をめぐってマイクロソフトと競って敗北を喫した。「ジェダイ(JEDI)」と呼ばれるその国防総省業務近代化事業では、10年間にわたって最大100億ドルの価値になる可能性があった。

 一方、中央情報局(CIA)は、過去何年にもわたってAWSを使ってきたが、その契約が終わりに近づきつつあり、今後の使用計画を見直していると伝えられている。

 AWSは、クラウド電算プラットフォーム業界最大手だが、2位のマイクロソフト・アジュールとの競争が近年激化している。また、グーグルやIBM、オラクルも、高利益の法人向けクラウド・サービス事業に注力しており、競争は厳しくなるばかりだ。

 アマゾンのジェフ・ベゾスCEOは、宇宙開発を手がけるブルー・オリジン(Blue Origin)の経営者でもあり、宇宙開発関連の電算技術事業を強化する方針を2年前に明示し、人工衛星の制御と収集データの管理を目的としたクラウド・サービス「AWSグラウンド・ステーション」を発表している。

https://www.wsj.com/articles/amazon-launches-space-push-to-drive-cloud-computing-growth-11593489660?mod=tech_lead_pos7