Monday, November 23, 2020 8:28 AM

デンソー、ドイツLambda:4に出資

 デンソーは、高周波電波を利用した測距技術を開発するドイツLambda:4(ドイツ ハンブルク州、Ronne Reimann社長)に出資した。ライドシェアなどのモビリティサービス普及に対応し、セキュリティと利便性を兼ね備えたスマホキーシステム(Phone-as-a-Key、PaaK)を活用した事業展開を加速する。出資額は275万ユーロ。出資比率は非公表。

 PaaKは、1台の車両を複数の利用者が使うライドシェアや、駐車車両を宅配ボックスとして利用する際の宅配業者向けの認証などに利用できる。

 セキュリティの担保が重要となり、正確な位置を特定する技術が求められる。認証されたスマートフォンを所有している利用者の車両接近の識別、利用者がドア付近にいるときのみドアの施錠や開錠、利用者が車内にいるときのみエンジンをかけることができる必要がある。

 Lambda:4は、地面や天井など車両周辺の物体に反射しながら、さまざまな経路をたどって車両に到達するスマートフォンの電波を高精度に検知し、電波が届くまでの時間から正確に距離を測る技術を持つ。

 デンソーは、2017年にスマホキーに関する特許技術を保有していた米国のスタートアップ企業を買収しPaaKの開発を行ってきた。2019年には、フォードの「2020 Lincoln Aviator」向けにPaaKを納入している。