Thursday, December 10, 2020 8:26 AM

BMW、アマゾンとデータハブを共同開発

 BMWは、アマゾンのクラウド電算サービス部門アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)と共同でデータハブ(分離されたデータの統合・共有を可能にする技術)を開発した。効率向上のためビッグデータの活用を拡大する企業の増加が背景にある。

 ロイター通信によると、BMWのカイ・デムトローダー副社長(データ変換担当)は「直感による意思決定からデータ主導の意思決定に切り替えたいと考えている。BMWには数百人のデータサイエンティストがいるが、誰もがデータにアクセスできるようにしたい」と話している。

 同氏によると、BMWの「クラウドデータハブ」は、2020年春に新型コロナウイルス問題で自動車生産に影響が出始めた時、その価値が証明された。「当社が持つあらゆるデータを危機に対応するためにただちに使えることが判明した」という。

 BMWとAWSは15年から協力しており、1年半かけてBMWのデータハブ開発に取り組んでだ。5000人に上るBMW社員も、AWSの技術を使ってデータをより有効に活用するための訓練を受けることになっている。

 同社のデータハブは、BMWがサプライヤーに適切な部品を注文し、各国・地域の規制に準拠し、新しい車両の設計に必要な要件を自動的に確認できるよう、人工知能(AI)と機械学習を使ってBMW車両の消費者需要を予測する。

 市場調査マーケッツアンドマーケッツによると、クラウドストレージサービスの世界市場は20年の501億ドルから25年までに1373億ドルに成長する見通し。最近はカナダのセキュリティーソフトウェア開発会社ブラックベリーとAWSが、自動車メーカーとサプライヤーの車両データ標準化に役立つよう設計されたクラウドベースのソフトウェアプラットフォームを開発したと発表している。

https://www.reuters.com/article/us-autos-bmw-amazon/bmw-creates-data-hub-with-amazon-to-boost-efficiency-idUSKBN28I0UV