Friday, April 09, 2021 9:37 AM

車の複雑化が業界再編を促進〜VW幹部が予想

 車が電動化され、インターネットとつながり、自動運転機能を備えるのに伴い、自動車業界は新たな統合の波に直面している。

 ロイター通信によると、アウディに新設された「アルテミス」計画の責任者アレクサンダー・ヒッツィンガー氏は「誰もが複雑なプラットフォームを負担できる訳ではない。少数の非常に大きなプレイヤーが変革を推進することになる」と語った。

 自動車メーカーは、自動運転システムの各種センサーを電気モーター、バッテリー、高精細デジタル地図に接続する必要から、サプライヤー各社が提供するレガシーコード(時代遅れのソースコード)やシステムをつなぎ合わせるのではなく、社内で車両の土台や車載ソフトウェアのオペレーティングシステムを設計しなければならなくなっている。

 「アルテミス」は、まさに先駆的なモデル開発のプロジェクトだ。ヒッツィンガー氏は「車が非常に複雑になり、ティア1メーカーに委託する考え方はもう通用しない」と述べた。一方、新型コロナウイルスのパンデミックによる販売減少で、中小メーカーは最先端の自動車開発に必要な投資が難しくなっており、投資額の大きさと技術の複雑さが大企業に有利に働くとの見解を示した。