Friday, May 14, 2021 10:18 AM

トヨタ、30年にEV販売800万台へ

 トヨタは12日、2030年に電動車の世界販売を800万台という目標を発表した。

EVと燃料電池車(FCV)で200万台、HV、PHVで600万台としている。これまでは、25年ごろに電動車販売を550万台以上、うちEVとFCVで100万台以上とする目標を示していた。

 ロイターによると、30年の電動車販売比率は、欧州で100%、日本で95%、北米では70%と一定量のガソリン車が残るとトヨタは予想している。このうちEVとFCVの割合は、日本では10%、北米で15%、欧州で40%。中国では政府の規制に基づき、35年に電動車販売比率が100%に達する。

 トヨタは「目標を実現するためには180GWhと今の30倍の電力供給量、EVの生産ラインは、今の2ラインから30倍の60以上のラインが必要になる」とし、「積極的に投資していく」と述べた。

 EVの開発リードタイムを現状より15%から30%くらい短くし、EVプラットフォームもHVとの共有化を検討し、供給力を高めるとした。

 一方、全固体電池に関しては、開発途上にあり、「技術的にはまだハードルが高い状況」と説明。「安全性や耐久性をクリアできるような材料開発に特化している」と述べた。

 HVはCO2の出るガソリンエンジンを併用するため、EVを電動車の主力とする動きが進んでいる。ただ、日本は、住宅事情から充電スタンドを設置しにくく、トヨタはHVを電動車の主力として位置づけながら、各市場に最適な電動車を投入する方針だ。