Monday, February 02, 2026 6:46 AM

AEM、レアアース不使用モーター開発で新パートナー

 レアアース(希土類金属)を使わない環境配慮型モーターを製造する英国の新興企業アドバンスト・エレクトリック・マシンズ(AEM、ジェイムズ・ウィドマーCEO)は、自動車業界の大手企業と交わした2件の提携を発表した。

 エレクトライブによると、一つは世界的に事業展開するティア1サプライヤーとの数百万ポンドの開発契約。もう一つはアジアの大手自動車メーカーとの契約で、いずれも乗用車向け電動モーターの技術開発が目的。これでAEMは欧州、特にドイツを中心とする市場での展開を強化する。

 AEMは昨年10月、世界最大級の自動車サプライヤーと数百万ポンドの開発契約に最終合意したと発表しており、今回発表の1件と同一の可能性もある。

 アジアの自動車メーカーとは、従来の銅巻線を圧縮アルミニウムに置き換える技術を車載用モーターに使えるかどうか検討する。レアアースの精製技術が中国に集中しているように、銅を精錬・加工する技術も世界のごく限られた地域に集中してサプライチェーン(供給網)のリスク要因になっており、AEMはこの課題への対応を図ると同時に性能や持続可能性の向上も実現したいと考えている。

 AEMは2017年、英ニューカッスル大学からスピンオフして設立された。磁石不要、つまりレアアースを使わない電動モーター開発が専門で、ネオジムやジスプロシウムなどの重要鉱物を用いず、鋼やアルミニウムといった入手しやすくリサイクル可能な材料だけを使った製造を目指している。

 同社の最新モーター「SSRD(Super Speed Reluctance Drive)」は乗用車向けに開発され、今後10年以内の量産開始が見込まれている。