Monday, October 17, 2016 10:35 AM

救急相談電話、普及へ本腰 消防庁、医師会に協力要請

 総務省消防庁は、けがや急病で救急車を呼ぶかどうか迷ったときの救急相談ダイヤル「♯7119」の普及に本腰を入れる。現在の導入は札幌市や奈良県など7自治体にとどまっており、拡大に向けて各地の医師会に協力を求めるなど取り組みを強める。相談ダイヤルでは症状に応じて近くの病院を紹介し、救急搬送が不要なケースの出動抑制につなげたい考えだ。

 119番は原則出動するのが前提で、緊急性が高くないと思われる場合でも対応してきた。電話による救急相談は、緊急性を判断するのが目的で、医師や看護師らが24時間対応する。頭痛なら「痛みの強さは?」「目まいはありますか?」などと質問し、激痛など脳の異常が考えられるケースは救急車の利用を促す。緊急性が低い場合でも、早期の受診が必要かどうかを判断し、高熱が続いているときなどは夜間・休日でも診察を受けるよう助言する。

 子どもの急な発熱などでは、夜間・休日診療の医療機関も紹介。通話料のみで利用でき、携帯電話やスマートフォンからも相談できる。治療中の病気に関する質問や、処方された薬の飲み方などの相談は受け付けない。(共同)