Tuesday, August 31, 2021 10:16 AM

ペイパル、株式売買サービスへの進出を模索

 暗号通貨を取り引きできるようにするサービスを2020年に開始したペイパル(PayPal)は、次なる事業拡大策として米国内の証券取り引きに照準している。

 CNBCによると、同社は、証券取り引き業界のベテランであるリック・ヘーゲン氏を雇ったばかりだ。匿名希望の複数の関係者の一人が明らかにした。アリー・インベスト(Ally Invest)の上席幹部だった同氏は、ペイパルが新設したインベスト・アット・ペイパルという証券取り引きサービス部門のCEOに就任した。

 同氏は、オンライン株式売買サービス新興企業トレードキングの共同創設者だ。トレードキングはアリー・インベストに買収され、それを受けてヘーゲン氏は後者の幹部として勤務していた。

 インベスト・アット・ペイパルのCEOに起用された同氏の職務は、消費者向け投資サービス市場の「商機を開拓する」ことだ。

 米国では近年、モバイル・デジタル技術を土台とする消費者向けオンライン投資サービス市場が非常に活況している。2021年上半期だけでも1000万人以上の新規個人投資家が投資市場に参加した。1000万人という数字は、2020年通年の新規個人投資家数に近い。

 ペイパルの競合社であるスクエア(Square)も、株式投資と暗号通貨取り引きサービスをスクエア・キャッシュ・アップというモバイル・アプリケーション経由で提供している。また、IPO(新規株式公開)銘柄の投資を民主化することを謳い文句に成長した新興企業ロビンフッド(Robinhood)は、ことし最大級のIPOを果たしたばかり。

 別の関係者によると、インベスト・アット・ペイパルがことし中に本格始動する可能性は低いとみられる。

https://www.cnbc.com/2021/08/30/paypal-is-looking-to-launch-a-stock-trading-platform-for-its-customers.html