Tuesday, September 07, 2021 10:18 AM

トヨタ、EV電池に1.5兆円投資へ

 トヨタは7日、EV用の車載電池開発で、2030年までに1兆5000億円を投資すると発表した。プライムプラネットエナジー&ソリューションズ(PPES、パナソニックとの共同出資会社)の生産能力を拡大するほか、米国や中国での投資を行っていく。欧州や中国での急拡大するEV需要に対応し、電池の供給体制の整備と研究開発の投資額を飛躍的に増やしていくとしている。

 トヨタの前田昌彦最高技術責任者(CTO)は「電池そのもののコストを、材料や構造の開発によって30%以上の低減を目指す。車両としては、1kmあたりの消費電力の指標である電費をTOYOTA bZ4X以降、30%改善を目指す。こうして車両・電池一体開発を行うことで、20年代の後半には、TOYOTA bZ4Xと比較し、台当たりの電池コスト50%低減を目指す」と話した。さらに次世代の「全固体電池車」は、寿命の長期化が課題で、それを乗り越え、20年代前半までに発売にこぎつけるとした。一方、トヨタが30年までに確保する電池の生産能力を、これまでより、10%上積みした2億キロワット時以上に引き上げるとした。

 トヨタは30年にHVを含めた電動車を800万台、うちEVと燃料電池車(FCV)を200万台販売する電動車戦略を打ち出している。欧州で40%、北米で15%、日本で10%をEVかFCVとするのが目標だ。