Wednesday, August 10, 2022 11:20 AM

イテラブル、新たなデジタル販促技術を発表

 販促技術を開発する新興企業イテラブル(Iterable、サンフランシスコ拠点)は8月9日、ブランドと消費者のあいだのコミュニケーションを人工知能によって最適化する新たなツールを発表した。

 ベンチャービート誌によると、AIオプティマイゼーション・スイート(AI Optimization Suite)と呼ばれる同ツールは、説明可能の人工知能機能を活用することで、コミュニケーションの個人化を支援する。同プラットフォームは、9月の催事で正式に公開される。

 「私たちは、かつてないほどの時間をオンラインで過ごすようになった」ことから、消費者一人一人に対して専属の販促担当者がいるかのような顧客関係構築の方法が求められている、と、同社のアンドリュー・ボニCEOは話す。

 多くのブランドは、顧客データにアクセスし、それを利用して顧客とのつながりを確立したいと考えている。しかし、顧客についての真の知識を構築し、それにもとづいて行動することができていない。

 そのため、それを可能にするソフトウェアの需要は高まっている。調査会社のマーケッツ・アンド・マーケッツ(Markets and Markets)では、顧客関係構築製品の世界市場規模が年平均11%近くで成長し、2027年までに322億ドルに達すると予想する。

 同市場の大手らには、アドビ(Adobe)やハブスポット(HubSpot)、ペガ(Pega)、ブルーシフト(Blueshift)、ブレイズ(Braze)、モーエンゲージ(MoEngage)がある。

 設立9年のイテラブルは、シリーズEまでの資金調達を実施してきた。顧客数は1000社以上で、おもな顧客には、ドアダッシュ(DoorDash)やカーム(Calm)、ジャージー・マイクス・サブズ(Jersey Mike’s Subs)、ジロウ(Zillow)が含まれる。

 新たなツールは、顧客データを分析して、特定の顧客基盤がどのように反応するかを予想し、それらの予想をもとに顧客属性の分類を確立して、メッセージ発信をカスタマイズできるようにする。説明可能の人工知能によって、どのデータ・ポイントがどの予想につながったかを確認することもできる。

 これまでは見えなかった洞察や相関関係をそれによって可視化し、今後の販促に役立つ新たな洞察を得ることができる、とボニ氏は述べた。

https://venturebeat.com/applied-ai/iterable-optimizes-ai-to-hyper-personalize-marketing-and-predict-future-purchases/