Tuesday, May 02, 2023 4:40 AM

ブルームバーグ、ESG対応を強化するSFDRソリューションを拡充

 ブルームバーグ(Bloomberg)の持続可能金融情報開示(sustainable finance disclosure=SFDR)ソリューションは4月3日、資金運用管理担当者らがESG(environmental, social, and governance=環境、社会責任、企業統治)に沿った指標を選んで追跡できるようにする新しいダッシュボードの提供を開始した。

 フィンテック・グローバル誌によると、各社の資金運用担当者たちは同ダッシュボードを使うことで、SFDR報告のために規定されたおもなESG指標や主要悪影響指標(principal adverse impact indicators=PAIs)に合致する投資先を追跡して簡単に選べるようになる、とブルームバーグは説明している。

 利用者らは、ブルームバーグが集計したデータを、持続可能性に関するデータおよび技術のプロバイダーであるESGブック(Book)から提供されるUNGC(United Nations Global Compact)違反データや非倫理的武器に関するデータ、非営利団体のフリーダム・ハウス(Freedom House)からの自由および政治的権利に関するデータと組み合わせることで、必須であるPAIsに完全に対応できるようにになる、とブルームバーグは話した。

 要は、SFDRソリューションは、世界中の1万5000以上の会社が開示したESGデータにPAIsを地図化し、ESGに関連する膨大な量のデータを照合することで、ESGに抵触する投資先を資金運用担当者らが簡単に特定できるようにする。その結果、会社らは、さまざまの金融商品のなかに埋もれる潜在的投資先企業をさまざまのESG基準にもとづいて分析かつ追跡でき、それによって、精査や投資基金の分類における信頼性を高められる。

 ブルームバーグはそのほか、投資先の炭素排出量の測定を支援するために、10万社以上に関する排出量データと、独自の機械学習スマート・モデルおよびインプライド=インダストリー・モデル(implied-industry model)にもとづくスコープ1、2、3の排出量の推定値を提供する。

 「SFDRソリューションは、会社らのESG報告を支援するだけではなく、投資家たちがSFDRの目的、すなわち、より持続可能の会社への投資を促進することを念頭にポートフォリオを管理できるようにする」「われわれは、資金運用担当者らがESG関連の複雑さや面倒を解消し、投資先の持続可能性について正確な精査を実行できるよう支援する」とブルームバーグは述べた。

https://fintech.global/2023/04/03/bloomberg-enhances-sfdr-solution-to-boost-esg-coverage/