Thursday, August 24, 2023 11:44 AM

トゥウィリオ、カスタマーAIを刷新、販促業務に革新

 CDP(customer data platform)新興企業のトゥウィリオ(Twilio、サンフランシスコ拠点)は8月23日、業界会議「シグナル(Signal)」において、人工知能ツール群「カスタマーAI」を刷新したことを発表した。

 同社は先日、生成人工知能新興企業オープンAIとの提携を発表していたことから、それがカスタマーAIに生成人工知能機能を統合することの予兆だったことがうかがえる。

 ベンチャービート誌によると、トゥウィリオは、CDPや顧客対応センター、販促機能を含む製品群全体にわたってカスタマーAI機能を拡張する。 新機能のなかには、会話から洞察を引き出す音声インテリジェンスや予想分析が含まれる。

 同社の製品担当上席副社長キャスリン・マーフィー氏はカスタマーAIについて、「より良い関係醸成のためにデータを活用して、より深い理解への弾みを生み出す新たな技術とツール群を提供する」と説明した。

 おもな新機能の一つである音声インテリジェンスは、大規模言語モデル群(large language models=LLMs)によって会話内容を理解して、話者の考えや趣向、特異な表現、そのほか会社が記録に残しておきたいと思うであろう特徴を抽出する。音声インテリジェンスはオープンAIの技術を使って構築された。

 それらの特徴は、音声インテリジェンス技術によって推測され、トゥウィリオ・セグメント(Twilio Segment)のCDPに供給され、全体的な顧客体験を向上させるのに貢献する。

 トゥウィリオ・セグメントは、トゥウィリオとセグメントが共同構築したCDPで、トゥウィリオを通じて実現するメッセージングや電子メール、顧客サービス、双方向の音声および画像に最新の顧客データを反映させることを可能にする。販促班や営業班はそれによって、顧客や潜在的顧客との関係構築を大幅に強化でき、新契約や契約更新を増やせるようになる。

 また、同時に発表されたカスタマーAIプリディクションス(CustomerAI Predictions)は、顧客データと出来事を使って顧客ごとに個別のモデルを構築し、それを使って顧客生涯価値や購入可能性、解約といった将来の顧客行動を予想する。顧客会社らは同機能を自社アプリケーションに統合することで成約率の上昇を図れる。

 カスタマーAIプリディクションスによって導き出される予想内容は、同時に発表されたトゥウィリオ・ジェネレイティヴ・ジャーニース(Twilio Generative Journeys)にも応用される。各社の販促担当者らはジェネレイティヴ・ジャーニースを使うことで、達成したい具体的内容を話し言葉で表現するだけで、それを達成するまでの過程で必要な段取りを知ることができる。

https://venturebeat.com/ai/twilio-expands-customerai-capabilities-with-generative-and-predictive-ai/