Thursday, March 14, 2024 6:38 AM

ボルボ、EV充電時間30%短縮へ〜電池技術の英ブリーズに出資

 スウェーデンのボルボ・カーズは、英国の新興企業ブリーズ・バッテリーテクノロジーズ(Breathe Battery Technologies)に出資し、次世代電気自動車(EV)の充電時間を30%短縮できる同社の電池用ソフトウェアを採用すると発表した。

 ロイターによると、投資はボルボ・カーズのコーポレートVC部門ボルボ・カーズ・テック・ファンドを通して行われ、ブリーズの技術は今後2〜3年以内にボルボの新型EVに搭載される見通し。

 急速充電器はEVにより速く電力を供給できるが、急速充電器のソフトウェアは車載電池の過熱や損傷を防ぐため供給する電力を制限することが多い。ブリーズのアルゴリズムベースの充電ソフトウェアは、電池パック内の各セルの健全性を正確に把握できるため、安全性を保ちながら、電池の化学的性質を変化させることなくEVを最大出力で充電できる。

 ブリーズのイアン・キャンベルCEOは「これは、ソフトウェアが一段と電池性能を左右するようになる中で起こり得る非常に大きな変化のほんの一部」と話している。

 充電時間の短縮は、より多くの消費者にEVへの乗り換えを促すカギになると考えられている。ブリーズの別のソフトウェア製品は、すでに中国のOppo(オッポ)製スマートフォン27機種で利用でき、内蔵電池の耐久性を高め、ピークレベルの性能をより長く持続させるのに役立っている。

 電池の寿命と性能の向上は自動車メーカーにとって重要な優先事項であるため、ブリーズはこの製品をEV電池にも利用できるように取り組んでいる。キャンベルCEOによると、同社はほかにも「ボルボのような一流の優良ブランド」と協力しているという。