Friday, July 12, 2024 7:18 AM

ステランティス、次世代電池技術開発で仏CEAと協力

 ステランティスは、電気自動車(EV)用次世代電池の自社設計を目指し、世界で最も革新的な研究機関の一つであるフランスの原子力・代替エネルギー庁(CEA)と、5年間の共同研究を行う。

 エレクトリック・カーズ・リポートによると、両者は共同研究を通じ、コスト競争力があり、高性能、長寿命でカーボンフットプリント(二酸化炭素排出量)の少ない、先端技術に基づく電池の設計に取り組む。ステランティスにとって、これは将来的により低価格で持続可能なEVの実現につながる可能性がある。

 CEAは、エネルギー部門を通じて脱炭素化のための先進的なイノベーションを提供しており、研究・技術機関(RTO)として産業界を支援し、パートナーの市場での差別化と優れた競争力の実現を第一の目標にしている。

 今回の共同プログラムの目標は、ステランティスとその合弁事業のギガファクトリー(大型工場)に、クラス最高の技術を備えた安価な次世代EV用電池を提供することにある。電池の共同設計は、同社とCEAとの20年にわたる協力関係の強化を意味し、その他の共同研究分野としては、革新的化学と二酸化炭素(CO2)排出の研究、電池のモデリング、燃料電池の開発、ライフサイクルアセスメント、コネクティビティー(通信接続)などがある。

 今回の協力は、ステランティスの戦略計画「Dare Forward 2030」に基づく継続的な取り組みの最新例で、同社は2038年までにすべてのスコープ(温室効果ガス排出量の測定分野)で排ガス量実質ゼロ企業になることを目指している。