Monday, January 27, 2025 6:07 AM
ポールスター、新しい部品会社探す〜米政府の中国製品排除に対応
スウェーデンのEVメーカー、ポールスター(スウェーデン)は、米国政府による中国製自動車の締め出しに対応するため、新たに部品会社を探すと発表した。
フィナンシャル・タイムズによると、米商務省は最近、新しいEVで中国製のソフトウェアやハードウェアの使用を禁止する規則を最終決定し、中国製の車を米市場から締め出した。それでもポールスターは米国での事業拡大を続けたい考えで、新規制が適用される2027年型の発売までに解決策を見つける時間はあるとみて、EV用ソフトウェアやその他の部品について中国以外の新しいサプライヤーを検討している。
ポールスターは、10年に中国の吉利汽車(ジーリー)に買収されたスウェーデンの自動車会社ボルボから独立し、22年にナスダック市場に上場したが、その後資金を使い果たし、株価は90%以上下落している。1月半ばにはフリーキャッシュフローがプラスに転じるにはあと2年かかるとの見通しを明らかにし、市場拡大計画を下方修正した。
米国では、同社はトランプ大統領によるEV向け補助金廃止の大統領令や関税の脅威に直面している上、他の市場では中国のEVメーカーやテスラとの競争が激化している。バークレイズのアナリスト、ダン・レビー氏は「ポールスターは米国から撤退するか、吉利の支配を受けず吉利の技術も使わない独立した企業にスピンアウトする必要がある」と指摘する。
しかし、ポールスターのマイケル・ローシェラーCEOは、米国からの撤退は選択肢になく、同社のEV戦略を堅持する考えを示し「多くの新興企業がEV販売の伸び悩みに苦しんでいる今こそ、当社のソフトウェア定義型車両やその他の技術がブランドを際立たせる」と強調している。