Monday, May 19, 2025 8:10 AM
GMとLG、低コストのEV電池製造へ
EV用電池製造で協力するGMと韓国LGエナジーソリューション(LGES)は、2028年から米国の工場で低コストの新型電池の商業生産を開始する。
ロイターによると、この電池は正極材料にリチウムとマンガンを多く含むLMR(lithium manganese-rich)タイプで、現在使われているニッケル含有量の多いタイプより低コストだが、将来の電動トラックやフルサイズの電動SUVに必要な航続距離を確保できるという。また、現在のパウチ(小袋)形ではなくプリズム(角柱)形で、電池パックの部品点数も50%以上削減する。
現在12種のEVを提供しているGMは、新しいタイプの電池や電池技術を加えることで電池の製造コストを抑え、EVの生産コストをガソリン車と同等に近づけたいと考えている。
GMのカート・ケルティ副社長(電池・駆動システム・持続可能性担当)は「航続距離、性能、価格のベストバランスを実現するため電池化学の柔軟性を高めている。私の使命は市場にできるだけ多くのEVを投入することで、そのためには内燃エンジン車と同等の価格を実現する必要がある」と述べた。
新しいLMR電池は、オハイオ州とテネシー州にあるGMとLGの合弁会社アルティアム・セルズの工場のどちらかで製造される予定。この電池によって、電動トラックの航続距離を400マイル以上に延ばすと同時に、電池コストを大幅に削減できると見込まれる。
GMは、2025年中に電池パックのコストを容量1キロワット時(kWh)当たり30ドル削減できると見ている。また、同じくニッケルの多い電池よりも低コストのリン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池を搭載したEVを提供する計画もあり、近日中に詳細を発表する予定だという。