Tuesday, May 20, 2025 7:12 AM
エネベイト、レース向け高出力電池で大きな前進
EVなどの市場向けに超急速充電が可能な高エネルギー密度の電池技術を提供するエネベイト(Enevate、カリフォルニア州)は、高性能モータースポーツなど高出力レースの過酷な要求に応える画期的な電池性能を実現した。
同社のプレスリリースによると、シリコン負極を使うエネベイトの電池技術は、50Cを超える連続充放電レートを達成し、さまざまな電池の形式で100Cを超えるピーク性能を実現した。これは、高出力が不可欠なモータースポーツに対応する高性能電池技術の大きな進歩を意味する。
エネベイト独自のSi(シリコン比率70%以上)負極と電池設計により、レーシングチームは超急速充放電、高出力、優れた熱安定性といった性能を入手でき、レースでの性能、効率、信頼性の向上につながる。
エネベイトが開発した先進電池技術は、自動車レースの最高峰F1、フォーミュラE(EVのレース)、IMSA(北米のレース開催団体)などのモータースポーツで大きな競争力を発揮する。優れた電池性能は、強力な電力供給と効率性によって車の走行性能を直接的に向上させる。レースのような過酷な環境では、急速な充放電サイクルに耐え電力を効率的に管理できる電池が必要とされる。
また、エネベイトの技術は、減速時に発生する運動エネルギーを回収する回生ブレーキシステムにおいてもエネルギーの急速かつ効果的な回収を促進し、レーシングチームのパフォーマンス最大化に貢献する。
こうした進歩は公道用のEVやハイブリッド車(HV)向けの電池技術にも応用できる。