Thursday, October 16, 2025 7:05 AM

リフトとテンサー、個人向けに配車対応AV展開へ

 サンフランシスコ拠点の配車サービス大手リフト(Lyft)は、個人向け自動運転車(AV)開発のテンサー(Tensor、カリフォルニア州サンノゼ拠点)と提携した。消費者が必要な時だけ自分用に使い、それ以外の時間は配車ネットワークで稼働させられるAVの販売を目指す。

 ペイメンツ・コムによると、テンサーは最近、個人所有を目的としたAV「Robocar(ロボカー)」を発表した。2026年末までに米国、欧州、アラブ首長国連邦(UAE)のそれぞれ一部市場で発売する計画。

 リフトとの提携では、テンサーの「ロボカー」を製造段階でリフトに対応できる仕様に設定し、購入者が即座にリフトのプラットフォームに登録して、配車サービス用車両として稼働させられるようにする。

 リフト対応車は27年に展開を開始する予定。すでにリフトは自社フリート向けに関連会社を通じて数百台を予約しているという。テンサーのヒューゴ・フォッツァティ最高事業責任者は「リフトの利用者はAVを体験できるようになり、ロボカーのオーナーは購入直後からリフトのネットワークで収益を得られるようになる。自分が使っていない間、車をリフトのプラットフォームで運行させることで、手間なく収益を生み出せる」と語った。

 リフトは現在、新たな市場、輸送手段、最終的にはドライバーレス車両へと事業領域を拡大すルコとを目指し、買収、提携、実証試験を進めている。25年4〜6月期の決算発表では、複数のAVプロジェクトが進行中で、自社のフリート管理技術「フレックスドライブ」と組み合わせることで、人が運転する車両とAVの混合フリートを大規模に運用できる体制を整えつつあると説明していた。