Monday, November 24, 2025 6:23 AM
三菱ふそう、イスラエルのリーとSDV開発で提携
三菱ふそうトラック・バス(神奈川県川崎市、カール・デッペン代表取締役社長兼CEO)はこのほど、モジュール式EV技術開発のリー・オートモーティブ(REE Automotive、ダニエル・バレルCEO、イスラエル)と、「エックスバイワイヤー(x-by-wire)」およびソフトウェア定義車両(SDV)技術の共同開発および実証に関する基本合意書を締結した。
三菱ふそうのプレスリリースによると、両社はバイワイヤーおよびSDV技術の掛け合わせの可能性探索・検証に着手した。協業の一部として、1年以内に実証車両1台を共同製作する予定。三菱ふそうの電動小型トラック「eCanter」現行モデルをベースに、リーのバイワイヤー技術「P7-C」を盛り込む。同時に三菱ふそうは、将来の技術的協業に向けた提携の候補としてリーの技術評価を続ける。
バイワイヤー技術は、機械的な接続を電子制御に置き換え、ステアリングやブレーキ、アクセルなど主要機能の操作をセンサーと電気信号によって行う仕組み。車の安全性や操作性の向上に加え、車両の軽量化や燃費効率の向上に寄与するほか、先進運転支援・自動運転技術の開発への貢献が見込まれる。
リーはこの協業を通じて、電子制御ユニット(ECU)、ソフトウェアの無線(OTA)更新、そしてSDVプラットフォームの知見を三菱ふそうに提供する。リーの「REEcorner(リーコーナー)」技術は、車輪を動かすすべての装置をホイール部分に組み込んでモジュール化した「ゾーンアーキテクチャー」を特徴とし、車両設計の自由度を飛躍的に向上させる。さらに、クラウドサービス「REEai(リーエーアイ)」によって、遠隔でのデータ最適化、予防整備、包括的なフリート管理が可能になる。