Wednesday, December 03, 2025 6:34 AM

エヌビディア、AV開発用オープンソースAIソフトを公開

 半導体大手エヌビディアは、自動運転車(AV)の開発加速を目的に、人工知能(AI)の最新の推論(reasoning)技術を用いたオープンソース・ソフトウェア「Alpamayo-R1(アルパマヨ-R1)」を公開した。

 ロイターによると、同社はAIの深層学習に最適な画像処理半導体(GPU)によって世界で最も価値のある企業に成長したが、幅広いソフトウェア研究部門もあり、他社が採用できるようオープンソースのAIコードを公開している。

 同社が今回発表したアルパマヨ-R1は、いわゆる「視覚・言語・行動(VLA)」AIモデルで、車載センサー群が道路上で捉えた情報を自然言語による記述に変換する。車両が進路を計画する際、「声に出して考える(think aloud)」点が革新的で、車が自転車専用レーンを認識すれば、それを視認したこと、そして進路調整を行っていることを音声にする。アルパマヨは、ペルーにある登頂困難な山の名にちなんだ名称。

 従来の自動運転ソフトは、車が特定の経路を選択した理由の説明が限定的で、エンジニアが安全性を高めるため何を修正すべきか理解するのが難しかった。

 AVシミュレーション向け製品マーケティング責任者のケイティ・ワシャボー氏は「この技術を公開する主な動機の一つは、開発者と研究者がこのモデルの仕組みを理解し、業界全体として性能評価の標準的な評価方法を確立することだ」と話している。