Tuesday, November 08, 2016 10:20 AM

実情に合わせ海外強化 新興国はダイハツと攻略

 トヨタ自動車は、海外で各国の実情に合わせた車を投入し、販売を強化する。苦戦している主力の北米では、人気車種のスポーツタイプ多目的車(SUV)やピックアップトラックの生産を増強。新興国は完全子会社化したダイハツ工業と共に小型車の展開を推し進めて攻略する方針だ。

 米国市場はガソリン価格下落に伴い、燃費性能の良いセダン系が落ち込んでいる。2016年9月中間連結決算では、北米の年間販売見通しを想定より引き下げた。主力車の新型「プリウス」を1月に投入しているが、1〜10月の販売は前年同期比12%減だった。

 一方でSUVなどの供給は間に合っておらず、「工場の生産能力をきめ細かに増強した」(伊地知隆彦副社長)という。18年初めまでにトラックを製造するメキシコの工場の生産能力を1.6倍に拡大する。新しい小型SUV「C-HR」の投入も控えており、需要取り込みに本腰を入れる。(共同)