Monday, November 28, 2016 10:38 AM

「キューバ次第」と圧力 トランプ次期政権

 キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長の死去を受け、トランプ次期大統領の対キューバ政策に注目が集まっている。オバマ大統領が踏み切った国交回復についてトランプ氏側は、米国に利点が少ないと批判してきた。カストロ氏の死去後も関係正常化を続けるかは、人権状況の改善などキューバの取り組み次第だとの立場を強調。圧力をちらつかせている。

 新政権で大統領首席補佐官に就くプリーバス共和党全国委員長は27日、FOXニュースの番組で、トランプ氏が対キューバ関係を後戻りさせる可能性について「もちろんある」と述べた。人権抑圧の解消、市場開放、信教の自由尊重などがキューバの課題だとし「米国と良い関係を望むなら、キューバは正しい方向へ動かなければならない」と強調した。

 トランプ氏は選挙中、敵視政策を転換したオバマ氏を「弱腰」だと批判。キューバが国民に政治的な自由を保障しなければ国交正常化を覆すと明言し、キューバの首都ハバナで再開した米大使館の閉鎖も辞さない考えを示していた。(共同)