Friday, July 01, 2016 10:14 AM

オーストリア大統領選無効 再実施で移民規制派勝利か

 オーストリア大統領選の決選投票で不正があったとして、移民規制を主張する右派、自由党が選挙無効を求めた訴訟で、憲法裁判所は1日、訴えを認め、決選投票やり直しを命じた。新大統領は予定していた8日に就任できず、国民議会(下院)の第1〜第3議長が共同で大統領職を代行する異例の事態となる。

 同国では移民の大量流入による負担増に国民が反発しており、決選で僅差で敗れた自由党のホーファー国民議会第3議長がやり直し選挙で勝利する可能性が高い。ホーファー氏は、欧州連合(EU)が1年以内に権限の強化をやめなければ、離脱を問う国民投票を行うと主張。EU離脱の動きが拡大する恐れがある。

 やり直し選挙は秋に実施の見通し。オーストリアでやり直し選は初めてで欧米でも大変珍しい。(共同)