Friday, December 09, 2016 10:02 AM

自分の3Dアバターでゲーム〜エストニア企業が技術開発

 エストニアの新興企業ウォルフプリント3D(Wolfprint 3D)は、自分そっくりの3D(立体)画像を簡単に作成し、ゲーム機のディスプレイなど仮想空間でアバター(分身)として使えるようにする写真撮影ブース「ルナ・スキャナー(Luna Scanner)」を開発した。

 ロイター通信によると、このブースは白い卵型で、内側に6台のカメラが設置され、中に入った利用者がタッチスクリーンを操作して解像度の高い3DのVRフェイス(顔面像)を作ることができる。2017年までには既存のゲームや利用者とソフトがやりとりできるVRプラットフォームで、服や道具を交換するような手軽さで自分そっくりのアバターを組み込めるようにしたいと、ウォルフプリントは考えている。

 一般的に3Dスキャナーは全身のスキャンが必要で、装置があるスタジオまで行かなければならず、コストも500ドルほどかかるが、ルナ・スキャナーはほぼどこにでも設置できる。現在、エストニアの首都タリンのショッピングモールに1台試験的に設置され、無料でスキャンを提供中。撮影すると数分以内に3D画像のリンクを記載した電子メールが利用者に送信され、VRビューワー・アプリを使って携帯電話でそれを見られる。

 また、ルナ・スキャナーはフィンランド・ヘルシンキの科学博物館にも1台あり、宇宙飛行士のバーチャル画像に自分の顔を貼り付け、VRで宇宙探索させることができる。ほかにニューヨーク市内にもある。

 ウォルフプリントは今後、ルナ・スキャナーを量産してテーマパークや米東海岸での催しなどに展示する計画だ。