Wednesday, February 22, 2017 9:56 AM

東レ、米現地法人を統合へ〜愛媛に燃料電池車関連工場

 東レは22日、高性能炭素繊維「レギュラートウ」を製造・販売するToray Carbon Fibers America(CFA、アラバマ州ディケイター)と、その高次加工品「プリプレグ(炭素繊維樹脂含浸シート)」を製造・販売するToray Composites(America)(TCA、ワシントン州タコマ)を2017年4月に統合し、炭素繊維・プリプレグ一貫の事業運営体制を構築することを明らかにした。

 TCAを存続させ、社名をToray Composite Materials America, Inc.(CMA)に変更する。新会社は資本金約400億円、売上高は約700億円で、従業員数は約1000人。

 東レはまた、愛媛工場(愛媛県松前町)で炭素繊維を用いた燃料電池車(FCV)向けの電極部材の工場を新設すると発表した。東レの炭素繊維を使った電極部材はトヨタ自動車のFCV「ミライ」などに採用されており、20年ごろからは各メーカーでの採用が拡大すると同社は見込んでいる。

 炭素繊維材料は車体の軽量化を目的とした自動車向けの需要拡大が見込まれており、東レは米子会社Zoltek Companies(ミズーリ州セントルイス)のメキシコ工場(ハリスコ州)でも生産能力を年産1万トン強に引き上げる。生産開始は2017年末の予定。