Thursday, April 20, 2017 10:14 AM
ボッシュ製品の弱点を指摘〜イスラエルのアルガス
ハッキングを阻止・検知する技術を開発しているイスラエル企業アルガス・サイバー・セキュリティ(Argus Cyber Security)は、ボッシュ製品のセキュリティ上の問題を発見し、同社に通知した。
アルガスのリリースによると、同社は運転手がトラックの燃料消費と運転習慣を確認できるボッシュの小型装置「ドライブログ・コネクター」の弱点を発見した。また、スマートフォン用アプリ「ドライブログ・コネクト」の本人認証過程のセキュリティ上の問題を発見した。
アルガスの研究者らは小型装置の弱点を利用しながら、ブルートゥース接続によって自動車にどんな指令が送れるかを実験した。さらに駐車場内で走行中の車両に対して模擬実験をした結果、いずれの実験でも離れた場所から車を停止する指令を送れたという。アルガスはボッシュがすぐに弱点を修復できるよう、実験結果を通知した。
ボッシュはアルガスの研究チームに謝意を伝え、商品の弱点に関する外部研究者からの報告はすべて歓迎すると表明した。
車のサイバーセキュリティへの関心が高まる中、大手自動車メーカーとティア1サプライヤーは2015年に「自動車情報の共有および分析センター(Automotive Information Sharing and Analysis Center=Auto-ISAC)」を設立している。
車両のサイバーセキュリティ問題を専門に取り組むアルガスは、今回の実験は公道を走る車両ではなく模擬車両を使ったと強調している。今回の発見によって、業界の大手企業が設計した技術でも完璧ではなく、不正なハッキングの脅威に対してはいくつもの対策が必要ということが改めて示された。