Thursday, June 15, 2017 10:18 AM
商業施設向けの新たなVR技術が台頭か
カリフォルニア州サン・ラフェール拠点の仮想現実(VR)技術新興企業ノーマディック(Nomadic)は12日、総額600万ドルのシード・ラウンド(最初の資金調達)を成功させ、商業施設向けモジュラー式VRシステムの実用化に向けて大きく前進した。
資金調達を率いたのはホライズンズ・ベンチャーズで、投資した会社にはプレゼンス・キャピタルやマーヴェロン、ヴァルカン・キャピタル、ヴィーナス・インターナショナルが含まれる。
テッククランチ誌によると、ノーマディックの技術は、利用者がVRヘッドセットと身体装着型パソコンを身につけることで、空間を自由自在に動き回りながら、実際の空間と物体の位置情報を地図化し、その空間を仮想世界でモジュラーのように構成して体感できるようにする。
たとえば、利用者が仮想空間のなかでいすを見た場合、利用者は実世界でそのいすに座ることができる。VRヘッドセットと身体装着型パソコンの赤外線検知システムとカメラによって空間内の物体を地図化でき、それを仮想世界内に反映できるのが同システムの特徴だ。
本格的なVRシステムは、消費者が個人で購入するにはまだ高額すぎるが、消費者が集まる場所では販促手段の一環としてVRシステムを試したいと考えているところもある。
ノーマディックのシステムのような空間位置情報基盤のVR体験を可能にする技術は、一部の新興企業が開発に注力している分野でだ。競合社にはザ・ヴォイド(The Void)がある。ヴォイドのシステムは、倉庫空間を使った娯楽体験を可能にするのが特徴。
ノーマディックでは、「映画館やショッピン・モール、リゾート、空港、カジノ、テーマ・パーク」といった場所に設置し、仮想的な娯楽体験と販促を合体させる機能として売り込むことを想定している。
【https://techcrunch.com/2017/06/12/nomadic-nabs-6m-in-seed-funding-for-its-modular-tactile-vr-system/】