Friday, August 18, 2017 10:24 AM

トヨタ車の生産地変更でサプライヤーは窮地に

 トヨタ自動車がメキシコ・グアナファト新工場での生産車種を突然変更したことで、工場の拡張、または建設に合意した約70社のサプライヤーが窮地に立たされている。

 オートモーティブ・ニュースによると、トヨタ北米部門のロバート・ヤング副社長(購買、サプライヤー・エンジニアリング開発、コスト計画担当)は、カローラに部品を供給するためメキシコに投資していた数十社のサプライヤーの扱いを決めるには数カ月が必要になるだろうと話した。

 一部のサプライヤーはメキシコにとどまってタコマ関連の契約を獲得できる可能性があり、あるいは21年に生産を開始する米国の新工場にカローラの部品を供給できるサプライヤーもいるかもしれない。新工場がどの州になるかは不明。ヤング氏は「私たちはカローラの帽子を脱いでタコマの帽子をかぶることにした。そして実際のラインレイアウト、工場の造りを再検討している。現地のサプライヤー、各社の最適な配置についても再考中で、すべては現在進行中だ」と述べた。

 トヨタのメキシコ新工場を支援することに同意した70社のサプライヤーのほとんどは別のメーカーにも部品を供給しているため、危険は回避できるかもしれないとヤング氏は述べたが、サプライヤー名は挙げなかった。

 ヤング氏によると、トヨタは8社について、メキシコでタコマ関連の業務を見つけて維持する方法を検討している。カローラだけに部品を供給するサプライヤー(5社未満)の場合、その見通しは特に暗い。「カローラ専門のサプライヤーには影響は大きい。短期的な解決策はないかもしれない」とヤング氏は述べた。付け加えて、トヨタは悪影響を受けるサプライヤーへの補償を検討していると話した。