Friday, August 25, 2017 10:37 AM
商業建物で広まる「人間中心型照明」
商業建物向け通信型照明制御システム(networked lighting control system)の世界市場規模は、2017〜2026年に年率平均14.3%の成長が見込まれる。
ナヴィガント・リサーチ(Navigant Research)の最新調査報告書「市場データ:知的照明制御(Market Data: Intelligent Lighting Controls)」で明らかにされた。
ナヴィガント・リサーチのクリスタル・マクスウェル氏がグリーンビズ誌に寄稿した記事によると、照明制御市場の成長は、商業建物分野におけるLED導入と省電力化の需要増によって支えられる。それと同時に、州政府や地方自治体による省エネルギー推進関連の州法や条例が、電力制御戦略の見直しを迫るきっかけになっている。
カリフォルニア州議会では、多機能制御システムに加え、人の動きを検知する占有検知器(occupancy sensor)と光検知器の設置を義務付ける州法を成立させた。
多機能制御システムとは、入室や室内の太陽光量を検知器で感知して照明の入切や明るさを自動調整するもので、導入する施設が増えている。
さらに、入居企業とその従業員の健康や福祉面の充実を重視する「人間中心型照明」への関心の高まりも、商業建物向け照明制御市場の最近の世界的傾向として挙げられる。
人間中心型照明とは、人によって快適室温が異なるように、仕事の内容や場所によって人が好む照明の強さも変わってくるという考えにもとづく照明管理の概念。照明制御によって職場環境の質を包括的に改善することで、従業員の生産性を向上させ、結果的にコスト削減につなげる狙いもある。
人間中心型照明も、占有検知器や日光検知器を利用する照明制御によって可能になる。
照明関連の検知器はそのほかにも、仕事内容によって照明の明るさや色、熱を調整する応用方法も期待されている。
【https://www.greenbiz.com/article/commercial-building-sector-disrupting-lighting-industry】