Tuesday, September 05, 2017 10:40 AM
コカ・コーラ、自販機に人工知能を応用
コカ・コーラ(Coca-Cola)傘下の清涼飲料ボトリング大手コカ・コーラ・アマティル(Coca-Cola Amatil、オーストラリア拠点)は、自動販売機を完全自動化する技術開発を進めている。
フード・アンド・ワイン誌によると、同社の開発班は、ニュージーランドのマスタートンという町で試作品を試験運用しており、最近、その経過報告を社内報ジャーニー(Journey)に掲載した。
それによると、改良されたばかりのその試作自販機は、クラウド電算システムに接続されると、世界中のどこからでもスマートフォンを使って特定自販機から買えるようにする。実効性に疑問はあるが、たとえば、欧州にいる友人がアジアにいる友人のために、特定自販機で炭酸飲料を買うことが可能となる。
また、遠隔操作による価格変更機能や自販機での割り引き販売、自販機のなかの在庫数や最適補充時期の自動通知といった機能も可能になる。
さらに、利用客らはフェイスブック・メッセンジャーを介してコカ・コーラのボットとチャットできるようになる。人工知能技術を基盤とした同ボットによって、コカ・コーラは個々の消費者のフェイスブック活動データを使って、問い合わせてしてきた消費者向けに個人化されたチャットに対応できる。
ボット(bot)とは、コンピュータやオンライン機能を使った作業を補佐する簡便化ソフトウェアまたは作業代行ソフトウェアで、代理人ソフトウェアと呼ばれることもある。最近では人工知能技術が応用されたことで、自然言語処理能力が劇的に向上し、人間の顧客対応係とチャットしているかのような会話能力を持つようになっている。
コカ・コーラ・アマティルによる完全自動化自販機開発のもっとも画期的な部分は、クラウド接続や遠隔操作、自動通知、人工知能チャット・ボットといった機能を既存の自販機に適用できる点といえる。それらの革新的機能を既存自販機でも使えるようにするには、約45分の更新時間が必要となる。
【http://www.foodandwine.com/news/coca-cola-ai-vending-machines】