Tuesday, September 12, 2017 12:46 PM
データ・センター効率化は設計段階から
データ・センターのエネルギー管理ソリューションは、設計段階の早期から組み込まれるようになっている。
エネルギー・マネジャー・トゥデイ誌によると、データ・センターのエネルギー効率化策はこれまで、すべての機器を設置してからエネルギー管理専門家に効率化を依頼することが多かったが、現在、全体的なエネルギー効率化のソリューションを機器類設置前に加味する場合が増えている。
そういった動向を背景にしていくつかの戦略がすでに一般化している。その一つは、コンピュータ室の冷房を管理するCRAC(computer room air conditioning)だ。屋外の涼しい風をデータ・センターに送り込むことで、冷却システムを効率的に使い、浪費を防ぐ機能をもたらす。
IBMでエネルギーおよび環境業務の責任者を務めるグレッグ・ピーターソン氏によると、データ・センターの各所に温度検知器を配して、CRACの装置に制御装置を設置する企業が多数ある。「多くの場合、冷却コストを50%以上できる」とピーターソン氏は話す。
また、データ・センターの基幹設備機器を提供するDAMACのエリック・ハミルトン技術工学責任者によると、暖気と冷気を混ぜないようにする戦略もよく用いられている。これは、HACS(hot aisle containment system)およびCACS(cold aisle containmentsystem)と呼ばれる。
CACSは、室内温度にむらができないようにすることで、機器群を確実に冷却し効率を高める。一方のHACSは、暖気をCRAC装置に直接送り込めるようにするため、冷却システムの容量を最大限に高める。
また、配電システムやハードウェアの設置、通信網機器類の配置を慎重に計画することも、エネルギー効率化につながる。さらに、立地も重要な要因だ。新しいデータ・センターの場所としてアップルがアイオワ州を選んだ際にも、立地が重要な理由の一つとなった。
【https://www.energymanagertoday.com/hacs-cacs-and-crac-units-energy-solutions-0171830/】