Friday, September 15, 2017 11:22 AM

独メルク、自動車向け先進技術発表へ

 ドイツの製薬・化学大手メルク(Merck)は、フランクフルトで開かれる国際自動車ショー「IAA 2017」で、初めて自動車業界向けのさまざまな製品を展示している。

 同社のプレスリリースによると、先進材料を提供する同社のパフォーマンス・マテリアルズ事業部門は、自動車用照明やさまざまなデザインの「フリーフォームディスプレイ」用液晶、OLED(有機発光ダイオード)材料、窓やサンルーフを暗くする液晶ウィンドウ技術、高速通信用のスマート衛星アンテナ、内外装用のパール光沢顔料を出展する。

 同社がIAAに参加するのは今回が初めて。自動車の仮想モデルを使い、各部分に使える技術を表示する。メルクはヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンス・マテリアルを事業の柱としており、パフォーマンス・マテリアルズ部門では、照明システム、サンルーフ、ディスプレイ、スマート・アンテナおよび塗装に使用する自動車産業向けのさまざまな材料を提供している。

 液晶シャッターを備えたヘッドライトは、状況に応じて光を即時に調整できる。メルクの液晶ディスプレイは100×300ピクセルのマトリックスを持ち、道路上に完全に適応した光投影を可能にし、運転を容易にする。また、ナビゲーション画面の投影といった複雑な機能も可能。

 このほか、同社が提供している液晶ウィンドウ技術は、ボタンを押すだけで窓やサンルーフを暗くできる。さらに、窓やサンルーフは明暗だけでなく透明と不透明の切り替えもできる。