Friday, September 15, 2017 11:22 AM
農機大手ディア、精密農業でも最大手の座を狙う
米農機大手のディア(Deere)は13日、カリフォルニア拠点のブルー・リヴァー・テクノロジー(Blue River Technology)を3億0500万ドルで買収する手続きが完了したのにともなって、農機市場最大手の地位を精密農業分野でも実現できる見通しを明らかにした。
ブルー・リヴァー・テクノロジーは、自動散布システムに機械学習技術を統合して、散布の必要時と散布量の最適化を自動化する技術で知られる。ブルー・リヴァーは同分野において、最先端の技術を開発した新興企業として位置づけられる。同社の精密農業システムによって化学肥料コストを90%近く節減できる、と同社は報告している。
ザックス誌によると、ディアは、1999年のナヴコム・テクノロジー(NavCom Technology)買収以来、GPS衛星や通信衛星、無線通信、接続網化を応用した精密農業事業の拡充に注力してきた。ブルー・リヴァー買収はその延長線上であり、機械学習を本格的に応用した技術の導入によって、精密農業システムをさらに拡充するものだ。
農業分野では昨今、デジタル化と自動化が加速している。農場のあちこちに検知器を取り付け、土壌や水分の状態を自動検知してデータを無線転送し、それによって肥料や水の量および散布時期を決める完全自動化かつ最適化システムも普及し始めている。
そのほか、気象データの解析結果を応用する意思決定システムや、収穫自動化を可能にするロボットも登場している。
【https://www.zacks.com/stock/news/275629/deere-grows-in-precision-agriculture-with-blue-river-buy】