Friday, September 22, 2017 10:44 AM
建物内のあらゆる管理にもブロックチェーン
金融や供給網、エネルギー業界のオンライン決済安全化や取り引き透明化を図る技術として導入され始めたブロックチェーンは現在、建物管理効率化の分野でも採用され始めた。
ブロックチェーン(blockchain)とは、分散型台帳または分散型台帳通信網と言われる暗号化データ管理技術。通信網上の情報を同期してオンライン経由での取り引き記録を安全に確保および保存できるようにする。仮想通貨ビットコインの土台になっている技術として知られる。
大手の企業や団体の建物の多くは、空調管理や社員食堂といった多岐にわたる業務を外注している。それらの業者の数は膨大になることから、個別に直接取り引きするのではなく施設管理サービスをすべて一括して請け負う仲介業者を利用する場合も多い。
そこで台頭してきたのが、「スマート契約」という概念だ。
グリーンテック・メディアによると、指示と条件と結果をブロックチェーンに組み込むことができるため、スマート契約では、条件が満たされると契約を自動的に遂行し、料金が支払われるしくみによって、取り引きにともなう煩雑な書類業務が大幅に簡素化される。
建物自動化の世界市場は1200億ドル規模に達しつつある。同業界をスマート契約で管理すれば、機器の性能保証を自動化して、保証された性能に達しなかった場合には払い戻しを受け取れる場合もある。
さらに、建物入居者への請求業務や共同オフィスの使用状況の管理もブロックチェーンで簡略化できる。
また、建物内にいる人を管理するという目的にもブロックチェーンを応用できる。ただ、そのためにはプライバシーの問題を解決する必要がある。国連では、ブロックチェーンを活用したデジタル身分証明書のシステムを開発しようとしている。
【https://www.greentechmedia.com/articles/read/blockchain-coming-to-a-smart-building-near-you】