Tuesday, October 31, 2017 11:28 AM
トヨタの燃料電池大型トラック、実証試験開始
トヨタ自動車は、カリフォルニア州で進めている燃料電池(FC)駆動システムを搭載した大型長距離トラック開発プロジェクト「プロジェクト・ポータル」の実証実験を開始した。
同社のプレスリリースによると、プロジェクトではすでに走行距離で4000マイル以上の概念実証(POC)を終了しており、10月23日にロサンゼルス港からのドレージ(コンテナ輸送)を開始した。
北米トヨタ自動車販売(TMNA)のボブ・カーター上級副社長は「トヨタはFC技術の理解と普及を先導してきた。水素燃料電池の乗用車(FCV)「ミライ」の発売からプロジェクト・ポータルの大型FCシステム開発に至るまで、ゼロ排ガスFCパワートレインの汎用性と拡張性の実証を続けている」と述べた。
トヨタがプロジェクト・ポータルのPOCを発表したのは17年4月。クラス8(大型)のトラックにはミライと同じ燃料電池スタック2基と容量12キロワット時(kWh)のバッテリーが使われ、最高出力670馬力超、最大トルク1796.4ニュートンメートル、航続距離は約200マイル。
実証実験では、隣接するロサンゼルス、ロングビーチ両港のターミナルから周辺の鉄道や倉庫まで実際に貨物を運搬する予定で、まずは1日約200マイルを走行する。走行ルートは、公道での性能データを集めながら要求の厳しいコンテナ輸送での対応力をテストできるよう計画されており、実行可能性を確認しつつ徐々に走行距離を伸ばしていく。